Israel Ministry of Foreign Affairs
18/10/24
東京国際映画祭「イスラエル映画の現在2018」
UP COMING
Event Details
TIFF 2018 Israel Focus
東京国際映画祭「イスラエル映画の現在2018」
「イスラエル映画の現在 2018」コンペティション部門『テルアビブ・オン・ファイア』ほか、ワールド・フォーカス部門4本 感動作から問題作まで充実のラインナップ5本!
10/25(木)~11/3(土・祝)に開催となる、第31回東京国際映画祭。今年は、近年、秀作が数多く見られるイスラエル映画にフォーカスし、「イスラエル映画の現在 2018」と題し、その複雑で多様なイスラエルという国を写しだす映画を、5作品ご紹介します。(東京国際映画祭ウェブサイトより)
1. 『テルアビブ・オン・ファイア』
監督:サメフ・ゾアビ - コンペティション部門
テルアビブ炎上!燃え上がる愛!パレスチナの女スパイがイスラエル将校と恋に落ちる昼ドラが大ヒットしている。制作現場に入るパレスチナ人AD青年は、ふとしたことでイスラエルの検問官から脚本の着想をもらうが…。複雑な中東情勢をコメディで楽しむ極上エンタメ。
<あらすじ>
サラムはエルサレムに暮らすチャーミングな30歳のパレスチナ人。
「テルアビブ・オン・ファイア」という人気メロドラマの制作インターンをしている。撮影所に通うため、毎日毎日、面倒なイスラエルの検問所を通らなくてはならない。
ある日、検問所の主任アッシと知り合う。ドラマの熱烈なファンである妻に自慢するため、アッシはドラマの脚本に関わることに。アッシの脚本案で、サラムは正式脚本家に出世することになった。サラムの業界でのキャリアアップに火がつくが、アッシとスポンサーがドラマの結末に不満を抱く。
<作品解説>
近年秀作が目立つイスラエル映画界において、サメフ・ゾアビ監督はイスラエルとパレスチナの問題をユーモアで語ることのできる貴重な存在である。
シリアスな状況をコメディで描くリスクの大きさは監督も自覚しているが、「自分の映画では観客を楽しませると同時に、登場人物が暮らしている状況を極力、正直に伝えようとしている」と語る。
映画内のソープドラマは1967年の第三次中東戦争前夜を舞台にしており、そして現実の世界ではイスラエル軍によるチェックポイントが往来に存在する。このふたつの現実の狭間で翻弄される青年の姿がコメディの核となるが、『パラダイス・ナウ』(05)で深刻な役を演じたカイス・ナシェフが飄々とした味で主人公に扮し、映画に深みをもたらしている。
<上映情報>
■EXシアター六本木
10/26 [FRI] 18:00- (本編97分)
Q&Aセッション登壇ゲスト(予定):サメフ・ゾアビ(監督/脚本)
2. 『彼が愛したケーキ職人』
監督:オフィル・ラウル・グレイツァ <ワールドフォーカス部門>
悲しみが、甘い涙に変わるまで―。悲しみから救ってくれたのは、夫が愛した男性だった――。哀愁漂うエルサレムを舞台に、国籍や文化、宗教や性差を超えてめぐり逢う男女の人間賛歌。
<あらすじ>
主人公は“恋人”を不慮の事故で失ったドイツ人のトーマスと、“夫”を亡くし女手ひとつで息子を育てるイスラエル人のアナト。“同じ男性”を愛し、同じ絶望と喪失感を抱えるふたりは、哀愁漂うエルサレムでめぐり逢い、
<作品解説>
悲しみに暮れる男女を繊細に描いたエモーショナルなドラマは、ケーキ作りを通して宗教的慣習の違いをあぶり出し、食べること、生きること、そして愛することを浮き彫りにしていく。
無名の若手イスラエル人監督オフィル・ラウル・グレイツァが手がけた本作は、低予算映画ながらもカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭でワールドプレミアされるやいなや、観客から総立ちの拍手喝采で絶賛され、エキュメニカル審査員賞を受賞する快挙を成し遂げた。運命的に惹かれ合っていく―。
<上映情報>
■ シネマズ 六本木ヒルズ
10/26 [FRI] 18:35- (本編109分)
12月1日(土)ロードショー
公式サイト http://cakemaker.espace-sarou.com/
3.『靴ひも』監督:ヤコブ・ゴールドワッサー - ワールドフォーカス部門
老いた父と障害を持つ子が暮らす―。母が急死し、発達障害のある50歳の息子があとに残された。 かつて家を出ていった父親が呼び出されて息子を引き取るが、父もまた腎不全で透析が欠かせない身。 笑いと涙を織り交ぜたビター・スイートな家族ドラマ。
<あらすじ>
母が急死し、発達障害のある息子ガディがあとに残される。かつてガディの養育をめぐって夫婦喧嘩の末に家を出た父親ルーベンが呼び出され、息子を引き取って同居することになる。ガディの世話も大変だが、ルーベンも腎不全で人工透析を受ける身だ。父子に平安の日々は訪れるのだろうか。
<作品解説>
60歳の父と35歳の息子が織りなす、愛情と拒絶と相互依存のありようを優しく見つめたビター・スイートな家族のドラマである。とりわけ、ガディを演じたネボ・キムヒの演技に魅了される。タイトルの「靴ひも」を含め、物語がいくつかの伏線を張りながら展開していくさまも見事であり、監督の力量を感じさせる。
<上映情報>
■シネマズ 六本木ヒルズ
10/28 [SUN] 20:40- (本編103分)
Q&Aセッション登壇ゲスト(予定):ヤコブ・ゴールドワッサー(監督)
■TOHOシネマズ 六本木ヒルズ SCREEN8
10/31 [WED] 20:20- (本編103分)
Q&Aセッション登壇ゲスト(予定):ヤコブ・ゴールドワッサー(監督)
4. 『赤い子牛』監督:ツィビア・バルカイ・ヤコブ - ワールドフォーカス部門
少女同士の友情? 愛情?
自分を産んで母が亡くなった後、ユダヤ教聖職者の厳格な父とふたりで暮らす赤毛の少女ベニーは、 父の抑圧をかいくぐり、ひとりの女性と出会う。明るく行動的で自分と正反対な彼女に、恋心にも似た憧れを抱き始める…
<あらすじ>
自分を産んで母が亡くなった後、ユダヤ教聖職者の厳格な父とふたりで暮らす赤毛の少女ベニーは、 自分と正反対で明るく行動的な少女ヤエルに出会う。ヤエルへの想いは恋心に似たものとなり、ふたりの距離はいっそう近づいていく。やがて父がそれを知ったとき、状況は劇的に動いていくのだった…。
<作品解説>
本作は西エルサレムのユダヤ人社会に生きる17歳の少女をめぐる物語だが、厳格な父親の姿が象徴している社会規範の存在と、そこからはみ出してしまう少女の愛のかたちが衝突していくさまを繊細に描き出している。ユダヤ教、イスラム教いずれの聖地でもある「神殿の丘」をめぐる諍いに父親が巻き込まれる場面が、少女の目を通して点描されているのが印象的である。
ベルリン映画祭2018に出品され、全部門を通じての最優秀デビュー作品賞と、ジェネレーション部門の最優秀作品賞を受賞するなど早くも話題を呼んでいる。
<上映情報>
■ TOHOシネマズ 六本木ヒルズ SCREEN8
10/27 [SAT] 20:00- (本編92分)
Q&Aセッション登壇ゲスト(予定):Q&A:ツィビア・バルカイ・ヤコブ(脚本/監督)、ボアズ・ヨナタン・ヤコブ(撮影監督)、イタイ・タミール(プロデューサー)
■ TOHOシネマズ 六本木ヒルズ SCREEN8
10/29 [MON] 17:00- (本編92分)
Q&Aセッション登壇ゲスト(予定):ツィビア・バルカイ・ヤコブ(脚本/監督)、ボアズ・ヨナタン・ヤコブ(撮影監督)
5.『ワーキング・ウーマン』監督:ミハル・アヴィアド <ワールドフォーカス部門>
「#MeToo」の年のタイムリーな1本
夫と3人の子どもと暮らすオルナは建築関係のオフィスで働くが、有能な彼女を気に入った雇い主からの執拗なセクハラがエスカレートし…。
<あらすじ>
夫と3人の子どもと暮らすオルナは、夫の始めたレストランがなかなか軌道に乗らず、苦しい家計を助けるために建築関係のオフィスで働くことになる。しかし、有能な彼女を気に入った雇い主から執拗なセクハラを受けるようになり、ついにパリ出張の夜に耐えがたい出来事が起こる。彼女を解雇して闇に葬ろうとする雇い主に対し、オルナは闘いを開始する。
<作品解説>
当初は自信なげに怯えていたオルナだが、自身の受難を契機として、徐々に矜持と自立心を獲得していく過程がくっきりと描かれている。ミハル・アヴィアド監督はエルサレム出身でサンフランシスコで映画を学び、1980年代から活躍しているベテラン。「#MeToo」の年に届いたタイムリーな女性映画である。
<上映情報>
■TOHOシネマズ 六本木ヒルズ SCREEN8
10/29 [MON] 20:15- (本編94分)
Q&Aセッション登壇ゲスト(予定):シャロン・エヤール(脚本)
■TOHOシネマズ 六本木ヒルズ SCREEN8
11/01 [THU] 17:05- (本編94分)
Q&Aセッション登壇ゲスト(予定):シャロン・エヤール(脚本)
LINK
https://2018.tiff-jp.net/news/ja/?p=49798
クレジット
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