Israel Ministry of Foreign Affairs
Daniel Barenboim
ダニエル・バレンボイム
©Deutsche Grammophon
Artist Profile
1942年生まれ。5歳より両親からピアノを習い、7歳でピアニストとしてデビュー。1952年には10歳でロンドンとウィーン、55年にパリ、56年でローマに相次いでデビュー、57年にはストコフスキーとの共演でニューヨークにデビューし、国際的な評価を確立した。54年にはフルトヴェングラーから「バレンボイムの登場は事件である」と評されている。60年代にはベートーヴェンの協奏曲全曲でオットー・クレンペラーと、ブラームスの協奏曲全曲でサー・ジョン・バルビローリと共演、レコーディングも行った。66年から69年にかけては、自身最初のベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲録音を行っている。
また、68年には、ピンカス・ズッカーマン(ヴァイオリン)、ジャクリーヌ・デュ・プレ(チェロ)とともにトリオを結成。以来フィッシャー・ディースカウ、イツァーク・パールマン、アイザック・スターン、ヨーヨー・マ、マキシム・ヴェンゲーロフ、マルタ・アルゲリッチ、エマニュエル・パユら時代を代表するソリストとともに室内楽にも取り組んでいる
レパートリーはピアノ・室内楽・指揮ともに多岐にわたり、バッハからベートーヴェン、ブラームス、ワーグナーに至るドイツ語圏の作品の演奏はとりわけ圧倒的な支持を得ている。作品の細部のみならず作曲家や時代背景までをも俯瞰し理解したうえでの確信的な音楽が特徴で、ベートーヴェンやモーツァルトのピアノ協奏曲・ピアノ・ソナタ全曲、バッハの平均律クラヴィーア曲集全曲といった集中的な演奏や録音が多く、いずれも好評を博している。2020年12月には自身5度目となるベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲録音をリリースして注目を集めた。
指揮者としても精力的に活動し、パリ管弦楽団、シカゴ交響楽団、シュターツカペレ・ベルリン、ミラノ・スカラ座の音楽監督、ベルリン・フィルの楽団史上初の名誉指揮者などを歴任。22年1月には、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤーコンサートへの自身3度目の出演が予定されている。
現在は指揮とピアノの双方で精力的に活動を続ける一方、99年に文学者のエドワード・サイードとともに設立したウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団を率い、若手音楽家の育成や中東和平を希求する活動にも積極的に取り組んでいる。グラミー賞、大英帝国騎士勲章、レジオンドヌール勲章、ドイツ連邦共和国功労勲章、高松宮殿下記念世界文化賞など受賞歴も多い。